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2010年4月。
マルコム・マクラーレンが死んだと、錦糸町のパンク息子からメールがありました。
「ひとつの時代が終わったねぇ」と返信したわたしは、
その少し前、そんな言葉を話したっけと思い出していました。
それは、緊美研を再開しようと濡木痴夢男に提案し、
具体的な日時やスタジオなどの打ち合わせのため、
新宿の喫茶店で会っていたときです。

ずいぶん前から、例会の日に「俺はもう死ぬからねぇ、あとは悠理に任せるよ」
と、何故かとっても楽しそうに大声で参加者たちに言っていたせんちゃん。
その打ち合わせのときも、「俺はそろそろほんとに死ぬからさ」と
天窓から入る柔らかな日差しを顔に受けながら、嬉しそうに言いました。
2009年春。もうそろそろ本当に、冗談ではない年齢です。
その数年前から、あちこちに故障がおきているようなことも言っていたし、
顔色や肌の艶はよく、体の動きも鈍っているようには見えなかったけれど、
確実に「そのとき」が近づいていることを、
意識の外に追いやったままでいられるわけはありませんでした。
「だめだよ、せんちゃん。せんちゃんが死んだらひとつの時代が終わっちゃうんだから」
わたしは言いましたが、同時に何にでも必ず終わりが来ることもわかっていました。

そして緊美研を再開し、2009年に3回開催。
そのあと、わたしの知らないところで何かが壊れてゆき、
まともに話をすることもなく、考えを伝えることもできないまま、
濡木痴夢男は2013年9月に死んだとされています。
それを聞かされても、わたしにはなんだかピンときませんでした。
「俺が死んだら、泣くのは悠理だけ」
せんちゃんがよく言っていました。
だけど、ごめん、せんちゃん。
わたしは、悲しくもならなかったし、涙をこぼすこともありませんでした。
それは、せんちゃんの死を、どうしても真実だとは思えなかったからでした。
悲しみよりも、そんな風にこの世を去ったとされる、そのありようが悔しく情けなく、
怒りに似た想いの方が強かったのです。

そして、数年前せんちゃんに言った「時代が終わる」という言葉が頭に浮かびましたが、
まったく実感が無く、「終わる」「終わってしまう」という寂しさも感じませんでした。
その時はもうすでに、わたしの中のせんちゃんの時代は、とっに終わっていたのかもしれません。

「死んだ後に名を残すなんて、欲のかきすぎだ」
とYO-KINGが歌っていたけれど、でもせんちゃんは自分が死んだあとにも、
みんなが「濡木先生」「先生、先生」と思い出してくれることを望んでいました。
渇望していたと言ってもいいかもしれません。
いつも周りに人がたくさんいて、先生先生と呼んでもらっていたせんちゃんは、
本当はとっても寂しかったのだと思います。
誰のことも信じていなくて、本当の自分は誰からも求められていないことを知っていました。

そんなせんちゃんだけど、懐かしんでくれる人は、まだまだいるのです。
緊美研に参加してくださっていた人たち。いつもありがとうございます。

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いわゆる「アダルトっぽい」内容なんてまったく書いていないのに、
このブログを始めたときは、「一応緊縛・SMについて書くから」と、
「アダルトカテゴリ」に登録してみた。
以前も同じようなことを書いたけれど、一ヶ月間更新をしないと、
トップに広告が出てしまう。
アダルトカテゴリのブログに表示されるその広告は、
どれもみなキモチ悪い。
アダルトブログを見る人たちは、本当にこんな広告を求めているんだろうかと、
いつも首を傾げたくなる。
更新しないブログがあると、一ヶ月経つのは早い。
ああ、もうそろそろ広告がでちゃってるかも・・・と思いながら、
「お気に入り」からSELFISHを選んでポチッと。
ペニスがなんだとか人妻どうだとか、どぎつい色合いの画像とともに目に入る、
それらの文字。
それが怖くて、なかなかここに来られないというのもある。
だったらどんどん更新して、広告が出ないようにすればいいのだろうが、
ツイッターやfacebookと、いくつもこういう場を設けていると、
どこに何を書けばよいのやらわからなくなる。
それぞれの場所にほどよく間隔をあけながら、
読みやすくそこそこに興味を持てるような内容を常に出せる人って、
こんなわたしから見ると天上人のように眩しく、
モニターに表示されたその画面は、煌びやかで華々しい。
ああ……マズイな。
いまかなりアンダーだわ・・・と自覚するも、
空っぽの頭からは何もでないし、振ってみてもカラカラという虚しい音さえしない。

そんな状況からわたしを救ってくれようと、
天使さまのようなスタッフが立ち上がってくれた。
ブログの引っ越しだ。
緊美研を再開した2009年から現在まで、記事の総数は多くはない。
でも、ひとつひとつ移動させながら内容をチェックしている天使さまは、
そのときその時のわたしの気持ちや周囲の状況までをも思い出し、
悲しくなったりしみじみしたりしている。

わたしが守りたかったものは、一体なんだったのだろう。
誰のために例会を再開し、誰を喜ばせたかったのか。
そこに立ち帰りたいという強い想いが、
死に至る病と言えるほどの苦しみ・・・
そんな苦しみから解放されたかったのは、
私だけだったのかもしれない。

ともあれ、近いうちにブログの引っ越しが完了します。
きっとテンプレートも同じものを使うとおもうので、
見た目は何も変わらないでしょう。
アダルトカテゴリじゃなくなったら、少しは多く書けるかな。



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春原悠理
Youri Sunohara


好きなもの:ねこ、チョコレート、雑多な読書、映画鑑賞

便利なものは苦手です。

春原悠理

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